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Webマーケティングレポート


インタビュー記事を書くということ ~ 古川 亨 vs 日経BP事件より はてなブックマーク ライブドアクリップ


[2006月07年06日]

(吉村 正春 / 週刊e-Report編集部

メディアに携わるものとして、気になる出来事があった。自戒を踏まえつつ、ご紹介したい、と思う。日経BPのインタビュー記事について、取材を受けた元マイクロソフトの古川 亨氏がブログにて、抗議したのである。

・日経BP ITPro殿に、苦言
http://furukawablog.spaces.msn.com/blog/cns!156823E649BD3714!4743.entry?_c=BlogPart

・日経BP、ITPro昨日のエントリに続き
http://furukawablog.spaces.msn.com/blog/cns!156823E649BD3714!4764.entry?_c=BlogPart


問題になった記事は下記である。(現在はブログでの指摘を受け、修正が入れられている)

・ビル・ゲイツ氏引退の舞台裏
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060704/242535/ (日経BP IT Pro)


元々付けられていた表題は「ビル・ゲイツはネット時代のアーキテクトにはなれなかった」であった。その表題の下に、古川氏の顔写真が入っているので、読者はあたかも古川氏がビル・ゲイツ批判をしているように受け取るだろう。


火の無いところに煙を立てる

なぜこのような事件が起きるのか?まずインタビュアーやマスコミの結論ありき、でインタビューすることが少なくない、ということが理由に挙げられる。インタビューする時点ですでにバイアスがかかっているのである。自分の意見を代弁させるために、権威ある人の言葉を借りる、と言い換えてもいい。そして発せられた言葉を、より視聴者・読者受けするように、曲解することもしばしばである。

先日、競馬の宝塚記念で武豊騎乗のディープインパクトが優勝した。勝利者インタビューのときに、インタビュアーが「先日、ディープインパクトが世界で一番強い、と仰ってましたが、、」と質問をしていた。

僕の記憶では、前走の天皇賞優勝時のインタビューでは「この馬より強い馬がいるんですかね?(それほどこの馬は強いですよ)」と言っただけだ。「この馬が一番強い」と「この馬よりも強い馬がいるんですかね」では、受ける印象が180度違う。強さゆえの不遜と、強さへの感嘆。そこを曲解されるとかなりきつい、と思う。武騎手も「いや、そういうことは言ってませんけど、、」と即否定していましたが、あらためてマスコミは都合よく解釈するなぁ、と再認識した次第である。

ブログにおいても同様のトラブルはよく見かける。あるブログの都合のいい部分だけを抜き出して、それに対して非難を加えたりする。あるいは自説の補強に使う。重要なことは、文脈を読み、それに込められた意思を尊重する、ということである。他人のブログを自分のブログのためにこねくり回して使うべきではない。

なお、今回のコラムのサブタイトルは全くマスコミ的な扇情効果を狙って付けてみた。たしかに両者の間でトラブルは起きた。だからと言って「vs」を使うのは、やりすぎである。まさに火の無いところにガソリン撒いて火を放ったような行為である。同じ徹を踏まないように、肝に銘じる次第である。

取材を受ける側の自衛の手段は、取材音声を丸ごと公開することくらいしかないのではないだろうか。その取材音声と記事内容を比較してもらって、ブロガーに判断を下してもらうのである。下記は、iNTERNET magazineのインタビュー時の音声を公開した、はてな近藤さんのブログである。(もっともこの場合は捏造や曲解防止というわ
けではないのだろうが)

・iNTERNET magazine インタビュー
http://d.hatena.ne.jp/jkondo/20051227/1135673171 (jkondoの日記)


インタビュー記事の編集とは?

インタビューを話の流れそのままに記事にすることは少ない。会話というのは想像以上に、話が色んなところに飛んだり、重複したり、辻褄が合わなくなったりするものである。それをダラダラと書くわけには行かないので、整理をしてひとつのストーリーにまとめあげることとなる。

弊社が隔月刊で発行してる「WEB FLASH」は冒頭にインタビュー記事を掲載している。WEB FLASHの編集方針として、記事は全て取材先の方に確認してもらう。そして了承を得た上で掲載している。もちろん制作日程の都合上、無制限に修正ができるわけではないがある程度は納得していただいていると思う。ノーチェックということはあり得ない。チェックしてもらった記事と、実際に世に出た記事が異なるということもない。

全てのインタビュー記事は私が執筆している。WEB FLASHはWeb業界誌ということで、Web業界に少しでも好影響を与えたい、Web業界と一緒に歩んでいきたい、という想いを込めて執筆に臨んでいる。煽り文句を多用して部数を伸ばそうという気もない。そんなことは写真週刊誌やスポーツ新聞に任せる。

だからWEB FLASHでは、インタビューを受けた人の言葉が忠実にインタビュー記事になっているはずである。編集・執筆作業の段階である程度、手が加わるが、オーバーな表現になることはあっても、ウソは織り交ぜていない。

WEB FLASH 8月号のインタビュー記事は、aoi-dc、キノトロープ、東京オフィスの3社である。それと今度他社で新創刊されるIT系雑誌にもWEB FLASH編集部としてインタビュー記事を寄稿している。こちらも完全書き下ろし、だが、記事の体裁としては、WEB FLASH本誌に近いので、WEB FLASHを未見の方がいれば、ぜひご覧いただきたいと思う。


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