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Webマーケティングレポート


SEOとアクセシビリティとマルチデバイス対応に効く良薬(1) - インタラクティブ・デザイン入門 はてなブックマーク ライブドアクリップ


[2004月10年08日]

(野口 竜司 / イー・エージェンシー http://www.e-Agency.co.jp

■「CSS2+XHTML」はWebサイトにとっての良薬である

技術寄りな話も出てくるので、予め結論を言っておくことにする。

Webサイト運用において、「SEO」「アクセシビリティ」「マルチデバイス対応」でお悩みなら、今すぐ「CSS2+XHTML」の導入を考えるべきである。「CSS2+XHTML」を使った「分離型」でサイト再構築を行えば、様々な効用が手に入る。


■意外と古い「CSS2+XHTML」の歴史

「CSS2」と「XHTML」ってそもそも何だっけ?という方のために、まずは「CSS2+XHTML」の歴史について振り返ってみる。


--W3Cが勧告を出したCSS/HTML/XHTML-------------------------------------

1996年12月 CSS1を勧告
1998年 5月 CSS2を勧告
1999年12月 HTML4.01勧告
2000年 1月 XHTML1.0を勧告
2001年 5月 XHTML1.1を勧告

W3C(WWW Consortium)::Web技術の標準化を進める団体。Web技術に関わりの深い企業、大学・研究所、個人などが集まって、1994年10月発足。
http://www.w3.org/
 
CSS(Cascading Style Sheet)::Webページの見栄えを定義する記述。

XHTML(eXtensible HyperText Markup LanguageHTML):XMLの仕様に準拠するよう再定義された言語。

----------------------------------------------------------------------

そもそもHTMLは「文章の論理構造(純粋なテキスト情報)」を記述する言語として生まれたが、Webブラウザメーカーによる拡張の結果、「文章の論理構造」以外にも、「見栄え(レイアウトや装飾など)」用のタグが複雑に入り混じる形となった。

そのような状況を受け、W3Cは1996~1999年にかけてCSS2およびHTML4.0の勧告を行った。コンセプトを要約すると下記の2点に集約できる。

・HTMLは「文書の論理構造」を記述するという本来の目的に立ち返る
・CSSはHTMLに代って、Webページの「見栄え」を制御する

このような「文書の論理構造」と「見栄え」を別々に取り扱う「分離型」の思想は、1999年以前から既に存在していたことになる。

また、2000年に入るとXMLに準拠するHTML、「XHTML」が勧告された。「分離型」の思想は勿論のこと、文章情報をより構造化された状態で保持し、その情報を副次的・効率的に活用しようとするベクトルに向かったのである。


■9割が未対応、それが企業サイトの実情

冒頭で「CSS2+XHTML」をはじめとしたWeb標準の歴史について解説をしてきたが、企業の対応状況はどうなのか? W3CによりXHTMLが勧告されて4年目になるにもかかわらず、現状は残念な結果になっている(2004年現在)。

・多くの企業Webサイトではいまだに、「フォントサイズやカラー、行間、バックグラウンドカラー等だけ」をCSSで制御する「混合型」が採用され続けている。
・「見栄え」の一部をCSSで制御することで、ある程度の効率性追求は行われていながらも、tableタグを何重にも組み、レイアウト等を構成する旧来型の手法が維持されている。

このような結果に至った主な理由は、概ね下記のようになるだろう。

・表示保障範囲に旧ブラウザー(NC4.xやIEの旧Ver)が含まれるため、適用できない。
・制作フロー変更によるリスクを恐れ、現状の仕様を維持している。
・運用制作会社が新技術に未対応である。
・短期の直接成果に投資を集中させているため、長期対策用の投資を控えている。
・そもそも、長期的な投資価値についての確信がもてない。

こういった背景もあり、多くの企業Webサイトが旧来型方式で運用され続けている。正確に集計を取っているわけではないが、Web標準化に向けて動き出している企業は、全体の1割にも満たないのではないだろうか。


■個人が企業を追い抜いたこの一年

前述したように「Web標準化については後進国になりつつある」と言ってよいほど、日本企業のWeb標準化対応は遅れている。しかし、嘆いてはいけない。視野を日本全体に広げると、既に大きな転機は訪れている。企業サイトが旧来型方式を継続しているのを尻目に、平然と「CSS2+XHTML」を使いこなす「個人ユーザー」が、ここ一年の間で増えてきたのである。

今まで、個人ユーザーは日々の出来事や論考を書き記したい欲求を持ちながらも、サイト更新の手間に手を焼いていたが、ついにその問題を解決してくれる救世主が現れた。更新性・拡張性に優れたWeblogシステム「Movable Type」(およびOEM提供を受けているポータルの無料blog)である。

blogシステムの登場により、blogブーム(第2次web日記ブーム)が訪れたが、その裏側で、実はもう一つの技術的なブームが存在していた。「Movable Type」のデフォルトソースが「CCS2+XHTML」で構成された「分離型」であったため、個人ユーザーがWeb標準に近い形でのサイト構築・運用を実施し始めたのである。

このことが引き金となり、「文書の論理構造」と「見栄え」の「分離型」が、日本で一気に広がり始めた。

W3Cが勧告を出している仕様に合わせ、複雑なページ量産による非効率性を捨てた個人ユーザーは、早くから「分離型」によるメリットを享受した。そして、企業ではなく個人所有のblogサイト達が、日本のWeb標準化を大きく前進させることになったのである。


■次回予告

「今回はWeb標準に関する歴史、企業対応の現状、個人ユーザーの対応力」について論じてきたが、次回はより具体的な話に移りたい。、冒頭で触れた「SEO」「アクセシビリティ」「マルチデバイス対応」に関する具体的な効用の解説と、数少ない企業サイトの「分離型」採用例の紹介をしていきたいと思う。


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