2007年最初の黒船Google Checkoutをあらかじめ勉強しとく ~ アイデアマンズアイデア(11)
[2006月12年14日]
(寺嶋 芳延 /アイデアマンズ)
2007年最初の黒船は「Google Checkout」
2006年6月29日に開始され現在、アメリカを中心に提供されているGoogleの決済サービス「Google Checkout」が世界展開する日が近いようですので、ECマーケッターは要注意です。
・Googleの決済サービス「Google Checkout」、各国語版を準備中
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20061210_google_checkout/ (GIGAZINE)
これまではアメリカに所在地と銀行口座を持つ事業者しか利用できませんでしたが、日本でも利用可能になる日が遂に訪れます。
Google Checkoutの機能や特徴を簡単におさらいしてみましょう。
(1)PayPalのような決済サービス
Google Checkoutは海外のオークションサイト「eBay」などで利用されるPayPalによく似た決済サービスで、お店側にクレジットカード番号を知らせることなく送金することができます。ユーザーの選択によってはメールアドレスさえ知らせずに決済することも可能ですので、インターネットで買い物をする際にスキミングやスパムメールのリスクを気にせず、安心して送金することが出来ます。
(2)Google AdWordsと連動
リスティング広告のリンク先がGoogle Checkout対応のサイトならば、検索結果に表示される文字の横にGoogle Checkoutのロゴマークであるショッピングカートのアイコンが表示されます。また店舗側は、Google AdWordsとGoogle Checkoutのアカウントを統合することによって、AdWordsで支払った額に応じた無料利用枠を受けることが出来ます。
Google側のメリットとしては商品へのアテンションから購買にいたるまで、ユーザーにGoogleブランドを意識させられるという点あります。また、店舗側にとっては無料利用枠の他、Googleブランドによってサイトへの誘導を促進できることもメリットのひとつです。
(3)Googleが提供する他のサービスとの連動
日本では馴染みの薄いGoogle Baseですが、これを使うと簡単な在庫管理ができますので、Google Checkoutを併用することでECサイトを作成することが出来ます。さらにアクセス解析サービスGoogle Analyticsを利用すると購入フローにおける効果測定までも可能となります。
日本では成功する?失敗する?
さて、一見すごそうに見えるGoogle Checkoutですが、日本上陸した暁には果たしてどれほどのインパクトを与えるのでしょうか?
日本にはPayPalのような送金サービスが存在しないので、Google Checkoutが成功する可能性は大いにあります。日本でも類似の送金サービスとしては、イーバンクの「メルマネ」や@niftyの「@pay」が知られていますが、メルマネは支払う側がイーバンクの口座を開設しなければならず、また、@payの場合も@niftyの会員であるかまたは@nifty IDの登録が必要となります。
・メール送金サービス(メルマネ) (イーバンク銀行)
http://www.ebank.co.jp/kojin/service/mailmoney/index.html
・アット・ペイ(@nifty)
http://pay.nifty.com/pay/servlet/list
インターネットでの買い物はまだまだ抵抗感が根強くあります。Google Checkoutがこのニーズに応える唯ひとつのサービスであると人々に伝えることが出来れば、間違いなく成功を収めるでしょう。そして、その可能性は高いと思われます。
また忘れてはいけないのが、Googleは多くのキラーコンテンツを抱えているということです。先日、Googleが提供する画像管理ソフト「Picasa2 日本版」がオンラインアルバムサービスを開始しました。このサービスはGoogle Checkoutで料金を支払うことで、ストレージ容量を6GB以上に増やすことができ、その手続きは日本からでも可能です。このようにある日、Google Earthや、Google Analyticsの利用が有料になって、その決済手段が、Google Checkoutしかないとしたら、急速にシェアを拡大していくでしょう。
(参考記事)
・Google の決済サービス Google Checkout を利用して Picasa Web Albumの容量をグレードアップ
http://kengo.preston-net.com/archives/002962.shtml (Going My Way)
しかし、失敗に終わる要因もいくつか考えられます。ひとつは海外で買い物をする場合に比べ、国内での買い物ではそれほど詐欺被害に神経を使うことがないということ。Google CheckoutやPayPal、メルマネなどが安心な送金サービスであっても、これらのサービスの仕組みを正しく説明できる人は少ないでしょう。日本人が、詐欺被害をそれほど切実な問題として受け止めていないことの裏返しではないでしょうか。
結果として、みんなが使っているから大丈夫だろうと、これまで通りの楽天やYahoo!での決済方法が選ばれ続ける可能性があります。
失敗に終わるふたつめの理由としては、上記で述べたGoogleの他のシステムとの連携がGoogle Checkoutの魅力として語られていることです。Googleが提供するサービスはどれも革新的で、しかもユーザーにとって安価でありGoogleファンはなんとなく多いのですが、これもPayPal同様、サービスの仕組みまできちんと理解してる人は多くありません。理由は単純に言語の壁があるからです。目くるめくスピードで次々と打ち出される新サービスに対して、説明ページのローカライズ作業や、人々の理解の
スピードが追いついていないように見受けられます。Google Checkoutが他の様々なサービスとの連携を謳えば謳うほど、「難しくてよくわからん」と逃げてしまう人が出てしまうでしょう。
まとめ
Google Checkoutは日本において競合サービスが少なく、また他のGoogleのサービスと組み合わせることによって、消費者の購買サイクルの大部分を監視しSEO/LPO、ROIの最適化を可能にする強力な商品です。Googleはサービス開始に向けて、今まで後回しにしてきた理解促進の運動を早急に進めなければならないでしょう。我々は普及の動向を見つつも、しかし他に先手を取るべく、これまでのGoogleサービスをしっかり復習しておく必要があります。
┌――――――――――――――――――――――――――――――――――――┐
■アイデアマンズ 寺嶋 芳延
12月12日に携帯RSSリーダーを無料で提供する「てのりぶろぐ」サービスを
リリースしました。ブログのお持ちでドコモケータイユーザの方は是非お試し
ください。
http://tenoriblog.jp/
└――――――――――――――――――――――――――――――――――――┘
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://dragon.jp/mt/mt-tb.cgi/306

