ブロガーに取り上げてもらうための3つのポイント ~ ブロガーイベント攻略法
[2007月09年20日]
(吉村 正春 / 週刊e-Report)
●ブロガーイベントにつきまとうデジャヴ
最近、ブロガーを招くイベントが増えているように感じますが、その現象は一昔前に流行った企業ブログを彷彿とさせます。企業自身がこっそりと立ち上げたブログが後になってやらせであることがバレたり、さらに炎上に発展したり、といった事件が立て続けに起きたために、企業ブログブームは冷めていきました。もちろん現在でも、ガッチリとファンの心を掴んでいる企業ブログもありはしますが、大半は撤退及び縮小しています。
企業ブログの縮小は、数々の炎上事件を通して企業ブログが抱えるリスクが周知されたからでしょう。そして今、ブログプロモーションと言えば、ブロガーを招いて記事を書いてもらうという「ブロガーイベント」にトレンドが移ってきているようです。
たしかに、ブロガーに記事を書いてもらえば炎上のリスクは無い上に、複数のブロガーに記事を書いてもらうことで企業ブログ単体よりもバイラルの広がり方も期待できるかもしれませんが、ブロガーを単なるバイラルの手段として捉えていなかったために、逆に反感を買っているケースも目に付きます。
既存メディアであれば、取材先=スポンサー、といった大人の事情があったりしますので、どうしようもない製品でも、穏便に処理してくれるケースもありますが、そういった利害関係が無いブロガーは相当ドライです。嫌なものは嫌、ダメなものはダメ、とバッサリです。企業ブログに炎上のリスクがあるように、ブロガーイベントでもネガティブキャンペーンのリスクがあるのです。企業側は、良いことだけ書いても
らうことが意外に難しいということに気が付いていないのかもしれません。
先日のニコンのイベントでもやはりブロガーの心をガッチリと捉えることができず複数のブログでその問題点が指摘されました。
・COOLPIX S51cのブロガーイベントにおける反省すべきところ
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/coolpix_s51c.html (みたいもん!)
・Nikon COOLPIX BLOGGER's CAMP に参加
http://hide.gamnavi.jp/2007/08/30-2350&s.php (GAMの社長ブログ)
また昨日発表された、「毎日.jp」でも、やはりイベント主催者側とブロガーの間に溝が合ったようで、そのイベントについてのあり方が問われています。
・発表会にブロガーを呼ぶ、ということ
http://blogs.itmedia.co.jp/akihito/2007/09/post_ab56.html (シロクマ日報)
●ブロガーにとって大事なことは「ネタ」になるかどうか
ブロガーを呼んできても、必ずしも好意的な記事を書いてくれるわけではないことはお分かりいただけると思います。特に主催者側に「わざわざ呼んでやった」「サンプルや記念品をプレゼントすれば満足するんじゃね?」みたいな姿勢があれば、たちどころに看過されてしまうでしょう。
(注:上記2イベントがそういう姿勢だったというわけではありません)
では、ブロガーイベントを通じてブロガーと友好関係を結ぶためにはどうしたらいいのか、気をつけたいポイントを3つ挙げてみます。
(1)商品、サービス自体に魅力がある。
これが前提です。つまり商品やサービス自体に魅力は無いけれども、ブロガーに紹介してもらいたい、という虫の良い話は通りません。ボロが出ないように、商品やサービスを触れる機会を減らしたり、早々に質疑応答を切り上げたりするブロガーイベントもあるようですが、さらに酷評されることになるでしょう。臭いものにフタ、というスタンスで臨むと、ブロガーは全力を持ってそのフタを開けにかかりますし、魅
力の無いものに対しては、バッサリ切り捨てます。
しかし、すごくいい商品なんだけどクセがある、なんて場合には、そういったネガティブポイントも全て公開して、ブロガーの皆さんのご意見を聞かせてください、というアプローチで臨むことでブロガーの協力を得ることが出来ます。良い物はそういったプロモーションをせずとも売れていく、ということを考えれば、むしろクセのある商品やサービスこそ、ブロガーによるバイラルの効果を期待したいところです。
(2)自由度を高める
ブロガーによってネタの切り口はまちまちです。ブログはネタの切り口で勝負するという側面が多分にあります。大本営発表資料をそのまま記事にするのでは、ブロガーのキャラを発揮することが出来ません。つまり段取りがきっちりと決められているお仕着せのイベントではその持ち味を発揮できないのです。
もちろん最低限の資料は必要ですが、主催者側の敷いたレールにブロガーを乗せるのではなく、商品やサービスを自由に使ってもらって色々な発見や感想を持ってもらった方が建設的です。記事を書くのはブロガーです。面白い記事を書いてもらうために何をサポートできるのか、を考えましょう。結果として、主催者側の想定を超えた化学変化を起こすかもしれません。またそれこそがブロガーイベントの醍醐味とも言えるのではないでしょうか
偉い人達が出てきて、もっともらしいことを一方的にあーだこーだ言うのは、既存メディアに任せておいて、ブロガーに必要なのはむしろ現場の意見です。質疑応答の時間を長めにとって、むしろディスカッションとして機能させたいところです。
(3)ブロガーイベントは夜開く
専業ブロガーよりも、本業とブログと2足のわらじで活動しているブロガーの数の方が圧倒的に多いため、イベントの時間帯によってはブロガーが全然集まらない、ということがあります。午後1時に、職場を抜け出してイベントに参加できるブロガーなんてほんの一握りなのです。
ですから、既存メディアを昼間、ブロガーは夜に集まってもらうという使い分けをすべきではないかと思います。既存メディアとブロガーは存在的に水と油に近い関係ですので、同じイベントに参加させるメリットはそんなにありません。一緒にしたところで、何の相乗効果も生み出しません。しかも主催者がメディアの影響力に勝る既存メディアに軸足を向けていたりされると、これほどブロガーの心証を悪くするもの
はありません。
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